仏さまのいらっしゃる場所をめぐる遍路

「遍路」という言葉に託された意味とは?

「遍路」という言葉に託された意味とは?

いまの「四国お遍路」という言葉をまず解説しましょう。

 

「お遍路」は、「四国88か寺の巡礼」を意味します。「お遍路さん」というと、「四国遍路をする人」「巡礼者」を指します。

 

一般にもすっかり定着して、意味についてはほとんど考えることもありませんが、よく考えると「遍路」という言葉は、漢字も含めて全くふだん使わない言葉でもあります。

 

この「遍路」という言葉には、そもそもどんな意味があるのでしょうか?

 

「巡礼・巡礼がわかる事典」中山和久著(日本実業出版社)刊に、お遍路の云われが紹介されています。とても参考になる本です。


お遍路の言葉の発祥は「辺境の旅」

「巡礼・巡礼がわかる事典」中山和久著(日本実業出版社)刊に、お遍路についての面白い云われが紹介されています。

 

何でも、この「遍路」という文字は、もともとは、「辺地」という漢字が使われていたのだとか。

 

平安時代に書かれた「今昔物語」には、こう書かれています。

 

「四国の辺地と云は伊予、讃岐、阿波、土佐の海辺の廻也」

 

「辺地」=辺境の地というのが発祥だそうです。

 

今でこそ、飛行機を使えば、日本のほとんどの地域に数時間で到着することができる世の中ですが、昔は「四国」といえば「辺境の地」「へんぴな土地」だったことは確かです。

 

この「辺地」が「辺路」という言葉で登場するのは、鎌倉時代になってから。

 

「保元物語」という書物に、この時代の有名な歌人・西行が四国に行ったときの話が書かれています。

 

「西行が四国辺路を巡見せし」

 

鎌倉時代になって、「辺地」が「辺路」に変化しています。辺鄙(へんぴ)な路(みち)を行く、四国霊場の旅を指した言葉になったことが想像できます。


辺地から「仏さまのたくさんいる場所」に変化

「辺路」が「遍路」になったのは、江戸時代の初めと言われています。

 

この時代の納め札には、「奉納四国仲遍路同行二人」と書かれるようになり、「遍路」という言葉が定着したといわれています。

 

「遍路」の「遍」という漢字には、「あまねく」という意味があります。

 

お大師様のことを、「南無大師遍照金剛」と言いますが、この文字に使われている「編」が「辺」にとって代わるようになりました。

 

「遍照金剛」には、「世界をあまねく照らす」という意味がありますが、四国88か寺を巡礼することは、「辺地を旅する」のではなく、「仏さまのいらっしゃる土地を旅すること」。

 

今までの自分を見つめなおし、人生の悩み、苦しみから解脱するために、仏さまのいる場所を巡礼するという意味で、「遍路」という言葉に変化したといえます。

 

 


参考本

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「星供養」とは、生まれ年によって違う「宿星」を供養し、その年の安泰を祈る祈祷のこと。毎年、「節分」の時期に行われる、真言密教の行事のひとつです。 実は、真言密教には、「密教占星術」という秘法があり、これも、お大師様が唐から持ち帰り、伝えられたものです。これにも、数多くの秘法がありますが、その中のひとつ。「三九秘要法」で用いる「宿曜道(密教占星術)」は、「人間の現在過去未来」まで見通します。
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四国お遍路|別格20霊場|4番札所「鯖大師本坊」の塩サバ伝説
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愛媛県・大須市に、「十夜ケ橋」(とよがはし)という、番外札所があります。 別格20霊場の第8番札所で、寺名は、「永徳寺」。 88か所でいうと、ちょうど、43番「明石寺」から、44番「大寶寺」へ移動する途中にあります。 ここには、「四国お遍路の心得」になった、お大師様の逸話が遺されています。

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