お大師様の言葉|今までの価値感を見直す

今までの価値感を見直す

お大師様の言葉|今までの価値感を見直す

封着して強迷すれば三界さかんなり。よく観じて取らざれば法身清し。
/性霊集「如幻の喩を詠ず」より

 

読み方:ふうじゃくして きょうめいすれば さんがい さかんなり。よくかんじて とらざれば ほっしんきよし。

 

固定観念を捨てると世の中が面白く見えてくる

 

意訳:ものごとに深く捕らわれてしまうと、苦悩はますます深まります。固定観念を捨てて、本質をよく見ること。それに捕らわれずに生きれば、心は清く穏やかになります。

 

物事には、色々なとらえ方があります。今までの自分の考え方や、価値観に固執するのをやめてみれば、世の中はもっと面白く見えてきます。

 

参考図書:生き方が変わる!空海黄金の言葉 名取芳彦監修、宮下真著 長岡書店刊

 


今までの固定観念が苦しみの元凶

「生き方が変わる!空海黄金の言葉」という書籍に、面白い例えが紹介されています。

 

「ウサギとカメの昔話」といえば、ウサギはカメより足が速いのに、油断して昼寝をしたために、カメに追い越されてしまうお話。
「日々地道に努力していれば、必ずむくわれる」という逸話として、子供に語られる教訓でもあります。

 

でも、実は、これは日本人的な価値観で、外国で同じ話をすると、違うとらえ方をするそうです。そのとらえ方も、実にさまざま。
例えば、インド人はこの話を聞くと、「ウサギを起こしてやらずに、ひとりでゴールするなんて非情だ」という、とらえ方をするそうです。
そうすると、このお話は、「カメのように非情に生きてはいけないよ」という教訓話に変わります。

 

つまり、同じ話でも、人によって受ける「とらえ方」はさまざま。捉え方を変えるのは、その人の価値感であり、どちらも、不正解ではないのだということです。

 

いま、うつになって、苦しい理由は何でしょうか。

 

ほかの人のように、仕事を続けられないことでしょうか。
周囲の人間関係を、うまく処理することができなかったからでしょうか。
我慢し続けることが、できなかったからでしょうか。
もしかすると、周りと同じようにできないことが、自分を苦しめているのではないでしょうか。

 

「周りと同じように」というのは、実は、固定観念。
これこそが、うつを患った大きな原因なのかもしれません。

 

こうしなければならない。こうあるべきだ。
こういう価値観や固定観念こそ、いま捨てるべきものです。

 

どんなゴールにも、何本もの道があります。
心穏やかに生きる道は、1本ではありません。

 

その1本の道にこだわることこそ、固定観念に縛られること。
これを捨て去れば、何だか世の中が楽しく見えてきませんか?


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お大師様の言葉|自分の考え方次第で世界は変わる
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