西国33カ所体験記|1回目|1日目|1番札所「青岸渡寺」

西国33カ所巡礼体験記|1回目の1日目

西国33カ所巡礼体験記|1回目|1日目|1番札所「青岸渡寺」

西国33カ所へ!

 

2016年3月に「四国お遍路」を結願。「近いうちに、2巡目に行こう」と考えていましたが、「西国33カ所」の巡礼も始めることにしました。

 

動機は、ただ廻ってみたいと思ったから。「四国お遍路」を始めたときに比べると、あまりに何もなさ過ぎてお恥ずかしいくらいです。

 

お四国のときは、うつ病を患っている「自分の心と向き合う」という、切実極まりない強い動機がありました。そのご利益で治すとかいう、大それたことなどは考えていませんでしたが、32か寺を廻ったところで寛解してしまったのは、本当に驚きでした。

 

今は、再発することもなく、いたって健康ですが、このときの強烈な体験が、「巡礼」というものに吸い寄せられる要因には、なっているのかもしれません。

 

西国33カ寺も、四国同様、区切り打ちの車巡礼で回ります。行けるときにお参りするスタイルで、その体験記を綴っていこうと思います。

 

※写真はこの日泊まった休暇村南紀勝浦から見た日の出です。

 

西国第1番札所 青岸渡寺

 

一番札所の「青岸渡寺」は、紀伊半島の先端近く。

 

 

この後の2番札所は、ほとんど和歌山市内ですから、初めての区切り打ちはこの一寺のみをお参りすることにしました。
大阪の自宅を車で出たのは、午前8時。和歌山ルートで行くか、三重(伊勢方向)から行くか?で少々悩みましたが、伊勢路を選択。

 

伊勢からは尾鷲あたりまで「伊勢自動車道」が使えます。
そのあと所々一般道になりますが、カーナビにはない新しい道が出来ていて、思いのほか快適。1番札所は、「那智勝浦」ICから46号線で妙法山方向へ。
山道を登っていく道路ですが、四国お遍路の山道とは比べ物にならないほど、走りやすい道路でした。

 

青岸渡寺到着 14:42

 

 

車道は楽チンでしたが、車を降りて、お寺に向かう参拝道はこんな感じ。
なかなか気合が入った階段です。久しぶりに、四国お遍路の参拝道を思い出しました。

 

 

年季を感じる看板です。左右に売店がある階段をどんどん上り、下を見下ろすとこんな感じ。

 

 

平日のせいか、人通りがありませんが、この後続々と大型バスで来たらしい方々が登ってきました。
さて、目線を上に戻すと、赤い鳥居が見えてきます。

 

 

青岸渡寺と那智大社は、実は、隣り合わせ。

 

もともとは一緒だったそうですが、明治の神仏分離で別々になったそうです。

 

ちなみに、右に行くと、「青岸渡寺」。左の階段を登ると、「那智大社」の境内に出ます。

 

今回は、西国巡礼で来たので、もちろん、右から行きます。

 

 

結構な角度の階段の先に、山門があります。ここで、一礼。この感覚も、数か月ぶりで懐かしいです。

 

それにしても、お遍路といい、西国といい、札所は山が大好きですね。
修業の場ですから、当たり前と言えば当たり前ですが、なかなか感慨深いものがあります。

 

ようやく本堂に到着。

 

 

外国人観光客だらけです。さすが世界遺産です。

 

 

それにしても本当に古い建物です。
お寺にあった解説看板を読むと、創建は仁徳天皇の時代(300年代)ですが、今の建物は豊臣秀吉が建立したものなのだとか。
関ケ原の戦いが1600年ですから、それよりも前。すごい歴史遺産ですね。

 

それにしても驚いたのが、ロウソクたてがないこと。
四国お遍路では、ろうそくに火をつけて、ロウソクたてに入れて、自分で持参した線香に火をつけるのが習わしですが…。

 

ロウソク作業ができない上に、お線香は、お線香料金を払って、そこにあるものを使うようです。
確か50円でしたが、とりあえずそれを使います。
線香に火をつける、火鉢の穴のようなものに線香束を突っ込んで火をつける様式。これも初体験です。
1番札所から、四国お遍路との違いを色々感じます。

 

 

御参りは、本堂の中です。なんと、本堂の仏様の手前に、お守りなどの売り場があります。
このスタイルは、四国のいくつかの札所でもありましたが、何だか不思議な感じがします。

 

本来ならココで読経すべきところですが、今回は一礼とお賽銭だけにしました。
とにかく観光客の方が多くて、しかも、目の前にお守りを売るお坊さんがたくさん。
しかも、西国巡礼の読経本を持っていなかったので、1番では割愛せざるを得ず。ムツカシイです。

 

そのあと、本堂内の右手にある別の売り場で、1冊ご朱印帳と納め札を購入。
四国の1番霊山寺と同様、既に、1番札所の御朱印は書かれていますが、ひとつ違いがありました。
購入後、そこにいる筆耕の方が、日付を書いてくれること。これも新鮮な驚き。

 

ちなみに、こんな感じのご朱印張で、アコーディオン開き。しかも、読経用のお経もついてます。

 

 

ミニミニサイズ(B5くらい)なので、これで読経するのも可能。かなり便利です。

 

 

息継ぎする場所に印まである、スグレモの。。

 

 

↑これは、西国ならではの「延命十苦観音経」だと思われます。
慣れた文字が見当たらないので、これは、これから勉強が必要なようです。(大汗)

 

 

よく見たら「散華」までありました。色々なものがついていて、これも驚きポイント。
西国と四国で、色々な違いがありますね。

 

ちなみに、納め札はこんな感じです。

 

「南無大師遍照金剛」ではなく、「南無大慈大悲観世音菩薩」です。

 

ちなみに、納め札100枚で300円、これは四国と同じ。
納経張は、ミニサイズで2000円でした。納経料込みです。

 

 

 

 

 

 

 

 


15:30 那智大社 

 

那智大社へは、青岸渡寺内の左手の門から、近道できます。ものの1秒です。

 

 

境内の中には、絶景が見れる休憩所も。
青岸渡寺から入ったので、鳥居は内側から見ることになりましたが、これがまたキレイ。

 

 

天気がイマイチでも、この光景。鳥居の向こうに見える山が、すごくキレイです。

 

さて! ここでトライしたことがひとつ。
本堂の近くに、こんな大きなご神木があるのですが…。
このご神木の下に空洞があって、そこをくぐって、階段でこのご神木の上に出ることができます。

 

 

これをやるには、300円でお札を購入して願い事を書き。

 

 

ココをくぐります。
中にある、90度の角度の階段で上に出ると、お札を治める場所があります。
いや〜。なかなか新鮮な体験でした。

 

 

ちなみに、この後引いてみたおみくじは、大吉でした。超余談。

 

 

15:50 那智御瀧・飛龍神社

元来た道をテクテク戻り、愛車に乗り込みます。
目指すは、那智の大滝。車で走ってきた道路の途中にあるので、帰り道に寄れます。

 

ちなみに、駐車場情報を2つ。

 

那智大社&青岸渡寺の駐車場

→那智の大滝を過ぎて、どんどん上に進むと大きなお土産物屋さんが並んでいます。
表参道近くのお土産物屋さんの駐車場は、なんと無料。
※いつも無料なのか?時間帯が遅かったからなのか?平日だから無料だったのか?は不明。すいません。

 

那智大社の境内近くまで車で行ける有料道路もありますので、それを使うと駐車場込の値段でとめられます。
※今回は使っていないので、料金は不明。

 

那智の大滝周辺の駐車場

大滝周辺が一番駐車場が高いエリアです。場所によって、700円〜500円くらいします。
5台分くらいだけ、無料で停められる場所がありますが、空いてるかどうかは運次第。

 

さて、お話がそれました。那智の大滝に寄ります。

 

 

ちょうど山道のカーブのところに、那智の大滝の入り口があります。
那智の大滝って、実は、滝そのもの?が、神社なんですよね。

 


「那智御瀧・飛龍神社」といいます。

 

 

行きは下り坂。熊野古道っぽい道を歩けます。
どんどん歩いていくと、意外とすぐに到着。

 

 

滝に向かって、鳥居があります。滝=神社という感じがします。

 

 

それにしても、滝の迫力はハンパありません。

 

ちなみに、この鳥居の左横に売店の建物があります。
そこに、有料(300円)で滝の近くまで行ける入り口があります。
試しに利用してみました。

 

 

滝のすぐ近くにある舞台まで行けます。
ここまで行くと、水のミストが降りかかります。マイナスイオンでいっぱい。
これは、是非とも訪れておきたい場所です。

 

ちなみに、小さなお守りと、敷地内にある「那智の水の飲み場」においてある杯を1つ持ち帰れます。
これは、かなりお得です。

 

今日は、札所は青岸渡寺の1つだけでしたが、那智大社と飛竜大社も訪れることができました。
何だか満足度が高い1日です。

 

それにしても、西国巡礼で白衣を着ている方をほとんど見ませんでした。
これも、四国とは違うところかもしれません。

 

この日の宿泊先

休暇村南紀勝浦

1人でもお得に泊まれる宿です。しかも、温泉&絶景、美味しい朝ごはん付きで8000円弱。
関西や名古屋あたりに住んでいる方なら、充分日帰りできる距離ですが、1泊してゆったりするには最適です。

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