一人でお遍路に行くからこそ、うつ改善効果が出る
うつを少しでも改善させたくて四国遍路に行くのなら、一人で行くのがおすすめです。
なぜなら、一人で行く道中の中にこそ、求めていた答えがあるからです。
いつも頭をループする「悩み」「悲観」「苦痛」「絶望」。
これを忘れるためには、何かに没頭しなければなりません。
誰かと一緒に行くお遍路では、その誰かが道を探し宿を探し、参拝の仕方を見つけてしまいます。うつになると、誰かと一緒にいる限り、自分から能動的に行動を起こすことができません。
そして、かつてはもっていたかもしれない「達成感」「充実感」は、自分で行動を起こしたときに初めて感じられるものです。自分で起こした行動の成果として得られるのが、こういった感情です。
だからこそ、一人お遍路が必要なのです。
お遍路は何度かに分けたほうが得策な理由
一度に四国お遍路をやり遂げる「通し打ち」。できるなら、これができるにこしたことはありませんが、うつ女子の場合は、何度かに分けるほうが得策です。
その理由は、2つあります。1つは、区切り打ちのほうが「心身の調子に左右されない」こと。
いくら外を動けるようになっていたとしても、うつ女子は決していつも調子がよいわけではありません。
ちょっとしたことで、不調がぶりかえしたりする可能性もありますし、何しろ健康なときよりも体力が落ちているのは否定しようがない事実です。
四国お遍路の道は、どんな交通手段を使っても、かなり踏ん張りが必要なエリアがいくつもありますから、これが通し打ちとなると最初からかなり不安をかかえながら旅立つことになってしまいます。
ベストな方法は、1回あたり2泊か3拍で細かく刻むこと。この程度の日数なら、ふんばりが効く上に、1回あたりのゴールが近いので精神的に楽に挑むことができます。
また、大体3日目くらいからヘトヘト気分になりますから、このくらいで一度帰るのが体調を保つ上でも有効だと思います。
2つ目の理由は、何度かに分けることで、「自分の中の変化を実感できること」。
1回お遍路に行って感じたことは、自分の中で少しずつ大きくなっていきます。まず最初に感じるのは、「自分にもできた」という達成感です。この感覚が徐々に自分の中で大きくなっていくはずです。
そして、また次に行くときに、その「できた」という感覚は、少しずつ当たり前のことに変わっていきます。
できないことばかり数えていた自分の中で、できたことを数えることが増えていきます。これは、日常生活の中でも同じ。どんどん、できないことより、できることを見つけるようになっていきます。
うつ病は、劇的にすぐに治る病気ではありません。だからこそ、時間をかけてお遍路に行くことで、少しずつ「うつの出口」への階段を踏みしめることができるはずです。
何度かに分けてお遍路をするうちに、88か寺を回り切る前に、うつが寛解することも決して夢ではありません。
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