四国お遍路お礼参り|高野山 奥の院、壇上伽藍、金堂、宿坊

四国お遍路|お礼参り|高野山 奥の院へ

四国お遍路|お礼参り|高野山奥の院〜壇上伽藍・金剛峯寺・金堂〜宿坊

四国お遍路を結願して、1か月後。ついに、高野山へ!!

 

どーしても宿坊に泊まってみたかったので、宿坊の空いている日に合わせての「お礼参り」です。(2016年4月)

 

ネット予約できる宿坊って、意外と日付の選択肢が少ないです。宿坊に泊まりたい方はご注意を。

 

さて、88か寺。車お遍路でしたから、高野山もやっぱり車で向かいます。もはや愛車は、もうひとつの同行二人。ただの車ではなく、四国を一緒に回った相棒です。

 

阪和自動車道の泉南ICで降りると、ひたすら一般道。ここから約50キロあります。

 

平坦な道が続きますが、途中から山登り。「花坂」という交差点を過ぎると、気合いが必要なカーブだらけ。四国お遍路の山道で慣れているものの、高野山への道も相当なもんです。

 

基本的に道は整備されていますが、ところどころ中央線がない箇所がいくつかあります。対向車が来るとビビります。さすが、総本山。


高野山 奥の院 12:45

車で行くと、「大門」の横を通って、高野山内に入ります。※電車で行くと、女人堂側から入ることになるので、大門を見ようと思うと大変な大回りになります。

 

壇上伽藍や金剛峯寺を左手に見ながら、奥の院へ向かいます。車の場合は、バス停終点駅「奥の院前」にある、大きな駐車場(無料)が便利。

 

数々の墓標を多く見ようと思うと、一の橋から行くのが正解ですが、とりあえず「奥の院前」からお邪魔しました。

 

 

こちら、奥の院前からの入り口。しだれ桜がキレイに咲いています。

 

すぐ横にある案内板で、奥の院の様子を確認。ここから1キロ歩くと、お大師様の御廟まで行けます。

 

 

てくてく…。てくてく…。お墓だらけです。入り口からしばらくの区間は、企業のお墓が多いです。

 

 

ロケット。

 

 

白アリさんのお墓まで…。

 

 

UCCはコーヒーカップ型。

 

 

フクスケは、フクスケ石だった。普通、お墓って怖い印象だけど、なんとも明るい雰囲気です。他にも、日産自動車やシャープ、名だたる企業のお墓がいっぱい。

 

 

東日本大震災の慰霊碑があります。ここを、左に曲がると、奥の院御廟の方向。ここをしばし歩いて右折すると、大木に囲まれた古い墓石群になります。

 

 

ここは、夜だと怖そう…><。

 

 

でも、陽が差してると、キレイ。道案内も立ってるので、迷うことはありません。

 

 

それにしても立派な大木ばかり。こんなにデカイ木がたくさんあるというのは、スゴイです。焼山寺並みの木がゴロゴロしてます。さすが聖域です。

 

 

徳川家康の次男、結城秀康のお墓。

 

 

豊臣家御廟。お遍路さんもたくさん見かけました。私も百衣を着ていきましたが、思っていた以上にお遍路さんが多くてうれしかった。

 

 

階段を上がるとある、豊臣家の立派なお墓。

 

 

赤穂浪士と浅野内匠頭のお墓もあります。歴史好きならたまらないお墓エリアが続きます。他にも織田信長や加賀前田家のお墓も。

 

一の橋エリアから行けば、石田三成、明智光秀、伊達政宗、徳川吉宗、武田信玄の墓石も見れますが、今回はパス。

 

これだけの墓石があるのは、昔からお大師様の下で眠ると、浄土へ行けると信じられてきたせいなのだとか。

 

実際にお骨があるかどうかはともかくとして、お墓がここにたくさん集まっているのは、その信仰ゆえなのだろうと勝手に納得しながら歩きます。

御廟橋から「大師御廟」へ

 

 

ついに、御廟橋。ここから先は、撮影禁止エリアです。写真に人の顔が映ってしまったので、スミで消させていただきます。すいません。

 

 

 

御廟橋の右隣には、仏様がたくさん並んでいて、水をかけて供養できます。ここから川の水に触ることもできました。

 

御廟橋の前で一礼。中に入ります。階段の右手に四国お遍路の先達さんたちの石碑がありました。階段を登ると、灯篭堂。大きくて広くて立派な建物です。

 

ちょうど、一日に何度かある読経タイムに遭遇して、しばらくお経を聴けました。あと、驚いたのは、「納札箱」があること!!

 

うっかりしていて、ペンをもっていなかったので、日付無しの「納め札」を入れてきました。(納め札だけは住所氏名を書いて、余分に持っていた)みなさん、納め札をお忘れなきよう…!

 

さてさて、気を取り直して、ここから、左手の出口を出て、灯篭堂の裏に行くと、「大師御廟」があります。もちろん、中には入れないので、外から参拝します。

 

高野山で、お遍路と同じように読経できる勇気が出るか心配してたんですが、ほかにもお遍路さんがいて、みなさん読経しています。なので、安心してお経が読めました。(なにげに小心もの・・)

 

それにしても、とにかく外国人観光客の人が多くて、英語で「大師御廟には入れるのか?」という趣旨のことを聴かれたんですが…。

 

とっさに英語→日本語に訳せなくて、「??」というジェスチャーをしているうちに去られてしまった。30秒くらいで、何を聴かれたのか分かったんだけど…残念、

 

御廟はもちろん撮影できないのだけど、奥の院の後に立ち寄ったお土産店で絵葉書があったので購入。写真は取れなくても、絵葉書が買えるのは良いですね。

 

納経所は御廟手前に!

 

 

さて納経所へ。どこにあるのかな??と思って見渡すと、、、御廟橋を渡る手前の建物にありました。

 

お遍路前に訪れたときには、納経所なるものを探したことがなく、全く気付かなかったけれど、こんなわかりやすい場所にあったとは…。

 

百衣を着ているせいか、納経所の人も、「こっちですよ」的な目線を送ってくれます。(気のせいかも?)

 

それにしても、四国の札所とは比べ物にならないくらい、御朱印を書いてくれる人がたくさんいます。5〜6人はいたような気が…。

 

とりあえず、最初に目があったおじさんに、四国お遍路の納経帳を差し出します。納経料は300円、四国と同じです。

 

あと、違うことといえば、「御影はいりますか?」と。「御影?」と聞くと、お大師様の御影のことで、カラーと白黒があるとのこと。

 

四国では、御朱印と一緒にくれましたが、ここでは別途注文で、カラーだと300円、白黒だと200円。

 

四国の御影を集めて額装するときに、中央に奥の院の大師御影が必要なのですが、これを作る際は、カラーなんだって。へ〜…。

 

額装はしないんだけど、せっかくなので購入。四国の御影は白黒だったので、白黒のものにしました。(開創1200年のときは、四国もカラーの御影がついてきてましたが…)

 

ついでといっては何ですが、ここで、何となく疑問に思ったことを尋ねました。なぜなら、またも「満願ですね」と、ここでもいわれたためなんですが…。

 

「88番大窪寺で結願ですよね? で、奥の院で満願。ちなみに、1番に戻ってお礼したときも満願っていわれたんですが??? どこが正しい満願なんでしょう??」

 

すると、周囲の納経所の人まで、みんな苦笑。。。

 

「奥の院が満願。納経張の一番前のページに、高野山の御朱印ページもあるからね。ほんとは1番に戻らねばならないことはない」的なお話。

 

「高野山で満願なのは間違いない」ので、1番に戻るかどうかは、自分が行きたいかどうかでよいのかな と解釈しました。まぁ、これは余談です。

 

さて、元来た道をてくてく戻って、せっかくなので、金剛峯寺、壇上伽藍、金堂へ行きます。金剛峯寺の前に大きめの駐車場があるので、まずそこへ、移動距離は2キロ程度。近いです。

 

 

金剛峯寺 14:10

「金剛峯寺」到着。桜がキレイ。ところで、この金剛峯寺。明治時代に入ってから、元からあった「青巌寺(せいがんじ)」と「興山寺(こうざんじ)」が合併してできたのが、ここなんだそうな…。

 

※総本山金剛峰寺というのは、本来高野山全体のことを指す。金剛峯寺は、高野山を統括する「座主(ざす)」さま(一番偉い人)がいるので、中心といえば中心。

 

事前にちょっと勉強していったので、何も知らずに来たときより、もの知りな気分です…。

 

さて、この階段を登ると、すぐ境内。よーく見ると、ロウソク立てや・・・。またしても、納め札箱があるではないですか!!

 

奥の院に続き、金剛峯寺にも「納札箱」。高野山でも、納め札は手放せないです。。。。お遍路の条件反射で、ロウソクに火をともし、お線香をあげて、納め札投入。

 

奥の院では頑張って読経しましたが、ここでは割愛しました。すいません。。。

 

ところで、金剛峯寺は中に入れるお寺で、右手に入り口があります。

 

ここで靴を脱いで、上に上がると拝観料を払うところがあるのですが…。お遍路バックを持っていたせいか、拝観料受付の手前にある場所で、声をかけられました。

 

「納経されますか?」

 

はて?納経? ということは、御朱印??金剛峯寺でも御朱印があるとは知らなかった。せっかくなので、「お願いします」と差し出すと、「お預かりします」って。

 

思わず、納経張を指して、「これ?」と聞くと、「そうです」という。大事な大事な納経張なんだけど…預けるなんて初めて!!

 

しぶしぶ預けると、番号札を渡された。拝観し終えてから、ここで番号札を渡して納経料を支払う仕組みらしい。ふーむ・・・。納経張を渡して、拝観料受付で500円で入場して中へ。

 

中に入ると、豪華な襖絵があるお部屋が続きます。いまちょうど大河で「真田丸」をやっていますが、ちょうどこの時代のものが数多くあって、キレイ。

 

豊臣秀吉の養子で、一時期関白職を務めた秀次公が、秀吉の命で自害したときのお部屋の襖絵もあります。

 

襖絵は、とにかく撮影・模写禁止なので、直に見るしかないですが、どれも立派なものばかりです。

 


さて、金剛峯寺といえば、石のお庭が有名ですが、こんな感じのお庭がじっくり見れます。桜の季節はいいですね、やっぱり。

 

あと、金剛峯寺のスゴイところは、お接待所があるんですが、ここで僧侶の方のお話が聴けたりします。

 

今回は、たまたま団体さん向けに、お話していたところに交じりました。(以前は、個別に若いお坊さんが曼荼羅のお話をしていたのを聴いたことがあります)

 

ここには、両界曼荼羅が掲げられていて、近くで見ることができます。あと、お茶とお菓子を頂けます。意外と楽しい時間が過ごせます。

 

この後、巡回路に沿って、元の場所に戻ります。

 

さっきの番号札を渡して、納経張を頂きます。こちらが金剛峯寺でいただいた御朱印です。(左は、この後いった壇上伽藍の御朱印)


壇上伽藍〜金堂 15:20

金剛峯寺から歩いてすぐの場所に、「壇上伽藍」があります。修行の道場の中心がここだそうです。

 

壇上伽藍といえば、根本大塔!ものすごく立派で、大きな塔です。

 

入り口で200円の拝観料を箱に投入します。「箱に入れるだけ」という自由な感じと、人間性善説に基づいている感じが、何だかスゴイです。

 

でも、これだと、外国人の人は方法がわからないor気づかないんじゃないかなぁ。

 

中の仏様は圧巻の大きさ。東大寺の大仏さん並み?に大きい大日如来様がいらして、その周囲を他の仏様がずらりと囲んでいます。柱の仏様の絵もカラフル。

 

 

根本大塔の斜め隣りには、「金堂」があります。ここも結構大きな建物です。入館料200円は、さっきと同じ。「箱に200円入れてね」って。

 

ここで困ったのが、細かいお金を使い果たして大きいお札しかない!しかも、1万円札。

 

がーん!どうしよう!大枚投入は無理! ハッ!そういえば、お賽銭用に両替した大量の5円玉があったはず!

 

ごそごそ。。あった!!! 5円玉を数えながら、200円分投入!ホッ。。良かった。入場料払わないのって、気持ち悪いし、十善戒破っちゃうもんね。

 

ちなみに、根本大塔にも、金堂にも「納め札箱」ありました!!納め札は忘れちゃいけませんね。勉強になりました。

 

さて、根本大塔と金堂の間に納経所があって、なんとココで2つ分(根本大塔と金堂)の御朱印がいただけます。300円×2です。

 

ここまでで、奥の院、金剛峯寺、根本大塔、金堂の御朱印がいただけました。(奥の院以外の御朱印のことは、あまり知らなかったのでちょっぴり驚きです)

 

 

こちら、金堂前にある大きな門。金剛峯寺から移動してくると、ここを通らずに来るルートがあるので見過ごしがちかも。四国お遍路の札所では存在しないほど、大きな門でした。

 

高野山には、ほかにも名所がたくさんあります(徳川家御廟など)が、この後は、予約していた宿坊に移動します。

 

宿坊は、5時半から夕ご飯と決まっているので、5時までには入るのがマナーだそうです。

 

以前、1回だけ高野山の宿坊(無量光院)に泊まったことがあるのですが、今回は別の宿坊(大円院)に泊まります。では、いってきます!

 

※宿坊体験の模様は、高野山|宿坊体験|大円院に泊まるにて。

 

 


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