第3回|四国お遍路区切り打ち|日帰り|第33〜36番
うつ治療が終わった後の再開お遍路
前回のお遍路から約1年。再び、四国へ。
この間、約2年患った「うつ病」の闘病が終わりました。
断薬してからも、5か月通院しましたが、
調子が悪くなることもなく、通院不要となり寛解。
うつになってから、捨てたものがたくさんあります。
かつて持っていたプライド。そして、それまで築いてきたはずの人間関係も。
もしかすると、捨てたというより、失くしたというほうが正しいかもしれません。
残ったのは、「素の自分」。
あるがままの自分です。
素の自分は、わがままです。
いやなことは、もうしたくない。つらいこともやりたくない。
心が壊れるほど、我慢はしない。
そして、何よりも、「楽しく生きていく」。
自分で、ありのままの自分を受け入れたら、とても楽になりました。
人や社会に迷惑をかけるようなことは絶対にしないけれど、
人の目や今までの常識。自分をがんじがらめにするようなものすべて。
全部、いまの私には不要なものです。
仏道でいう「悟り」とは真逆の方向かもしれないけれど、
いまはこれでいいのだと心から思っています。
再開お遍路。今回は日帰りです。
きっかけは、岡山に用事があったこと。ここまで来たら瀬戸大橋を渡れば四国はすぐそこ。
高知市内に残っている札所を回りきることにしました。
第33番「雪蹊寺」9:40
早朝、7時前に岡山(倉敷)を出て、瀬戸大橋を渡り、そのまま高速で高知へ。
岡山から高知は直線距離のせいか、とても近い。
1年ぶりのお遍路。33番雪蹊寺は、道路のすぐ脇にあった。天気はイマイチ。
寺門というのがない。入り口は、石塔が2本建ってる感じ。
一礼して、本堂へ。
1年ぶりのお経。もうひとつ感覚が戻らないけれど、何とか読了。
境内の中にある大師堂でも読経。
全体的にこじんまりしているお寺だ。
境内の中で、果物を売ってるおじさんがいた。ちょっと惹かれたけど、のぞかずに通過。
このお寺の隣には、神社がある。
「土佐神社」。長曾我部家ゆかりの神社らしい。
中には入らず、入り口だけ写真をとった。
第34番「種間寺」10:25
36号線沿いに7キロほど移動すると、もう34番。
「種間寺」についた。
お寺の門はいたってシンプル。
駐車場も広々。駐車場の横にあるおトイレもすごくキレイ。
意外と新しいのかな? 新築感のある本堂。おじさんのお遍路さんがお経をあげていた。
大師堂。
5〜6月の季節に行くと、お遍路の道中、あじさいがいっぱい咲いているのを見れる。
このお寺にもきれいなアジサイが咲いていた。
第35番「清滝寺」11:00
種間寺から35番へ。12キロほど移動。
35番は、土佐市にあるお寺だ。ここから、西へ。山のある方向に入る。
高知は海岸周辺にお寺が多いけど、たまに内陸にあるお寺がある。
ここもそのひとつ。ちょっと小高い山の中腹にある。
この道路も車1台通るだけでやっとという細い道だ。
車だと本堂の近くにある駐車場まで行けるから、楽だ。
本当は山門はこの下にあって、上から眺めると結構な階段。ちょっとズルイけど。まぁよしとしよう。
境内は結構広くて、大きな仏さまの像がある。
本堂と大師堂でお経をあげた。
このお寺には、境内の真ん中に不思議な「薬師如来像」がある。
なんと、この仏さまの胎内に入ることができる。
なんとなく興味がわいてきて…恐る恐る入ってみた。でも、真っ暗!
怖くなって、途中で出てしまった。
この胎内を戒壇巡りすると厄除けになるらしいけど…。ちょっとムリ。お遍路のお寺では、たまにいろいろ驚くものに出会う。
第36番「青龍寺」12:05
山中から海方向に11キロほど移動して、36番「青龍寺」へ。
ここに行くのに、海沿いの大きな橋を渡る。太平洋が見えて、すごくキレイな風景が見れる。
途中で、また歩きお遍路さんを何人も見かけた。男の人ばかりで若い人もいた。
この行程を歩きぬける人は、本当にすごいと思う。
さて、36番札所「青龍寺」到着。
うーん…。またまた何だか気合の入りそうな、階段だなぁ…。
山門で一礼。
ほら…やっぱりね。とほほ。
もう若くないからね。ちょっとずつ登ります。
あともう少し。
だーーーっ。本堂。
上から北方向を見るとこうなる。
息を整えて、読経。大師堂でも読経。
険しい階段のことはともかく、ここは自然もいっぱい。
お花も咲いていて、すごくキレイなお寺。
階段の途中で、きれいな朱色の三重塔が見れます。
日帰りお遍路終了
この日は、都合もあって日帰り。ここから先は距離があるのでここで打ち切り。
区切り打ちの難点は、その都度四国に行くから走行距離が半端ない点だけど、それでも歩きお遍路さんや通し打ちの方に比べると、各段に楽させてもらってる。
次はいよいよ足摺岬方向から愛媛に抜ける。
高知はほんとに食べ物もおいしいし、海も見れるし、すごく好きな場所になった。ここから離れるのは、なんだかちょっと寂しい。
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